【ペン字】書家が伝えたい線質の極意!
「ペン字を独学で勉強しているけど、なぜかお手本に近づかない」
「楽に字がキレイに見える方法はないの?」
「書道教室に通わず独学での勉強法を知りたい」
と悩んでいませんか。
書道師範と一般の人たちでは、書く字の”線質”に大きな違いがあります。
ただ、多くの人たちは、線質の大事さに気づくことが出来ません。
せっかく字がキレイになりたいと思って、
いざ市販のテキストを買って練習したとしても、
ただ何となく字の形をマネしているだけでは、本当の美文字は身につきません。
正しい線の引き方を理解し、訓練することが大切です。
そこで、本記事では、以下の内容を解説します。
・線質とは
・線質に不可欠な2つの要素
・独学でペン字を上達させる勉強方法
本当の美文字をしっかり身につけたいと考える方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
線質は独学全員の壁!?
先日、YouTubeライブの際に、視聴者の方からこんな質問をいただきました。
独学でペン字を勉強しているのですが、市販のテキストやYouTubeでは、
線質について解説されていません。
独学全員が突き当たる壁です。先生の見識を聞きたいです。」
独学でよく勉強されていて素晴らしいと思います。
ところで、皆さん、線質という言葉、普段使いますか?
あまり聞き慣れない言葉ですよね?(温泉の種類ではありませんよ)
僕も視聴者の方から「線質」という言葉が出てきて正直驚きました。
実は、書道の世界では割とよく使う言葉なのです。
線質が良いとは?悪いとは?
それでは、そもそも書道における線質の良し悪しとは、どういうことだと思いますか?
どういうことに注意すれば、線質を高めていけるのでしょうか。
例えば、書道の作品を鑑賞するときや、展覧会で審査するときなどに、
墨で書かれた線が、
・淀みがない
・スカッと爽やか
・ゆったりと落ち着いた線もある
このような時には、この人は線質が良いね、上手だねと、高い評価を受けます。
逆に、
・余計な墨を付けすぎて、線が湿っぽい
・ゲジゲジと滲みすぎている
・墨が少なすぎて、ガサガサ
このような線では、この人線が汚いねとか、せっかく字の形がいいのに勿体ないねと、
残念な評価になってしまうわけです。
子どもの書き初めでもよくあることですが、
元気いっぱいに書いているのは良いけど、
真っ黒で字が潰れて何が書いてあるのかわからなかったり、
逆に墨が足りなくて、幽霊のような線になっていたりしますよね。
ここまでの話を踏まえると、
線質というものは専門的ぽくて、やや身構えてしまうと思いますが、
実は誰でも割とすぐに意識して取り入れられるお得なコツなのです。
以下のスライドに沿って、
極限まで分かりやすく解説しますので、
ぜひ最後までご覧ください。
線質に不可欠な2つの要素
まず、僕が考えるペン字の線質のポイントは、2つだけです!
①緩急
②基本点画
この2つ、実は筆の書き方の基本に由来しています。
つまり、筆で線を引くスピードの緩急、
そして基本点画、これはいわゆるトメハネハライや点、角など、
基本的な筆のお作法の部分であり、
これをそのままペン字に応用する、という考え方です。
ところで、皆さんは書道教室に通われた経験はありますか?
一般的な書道教室では、毛筆と硬筆(ペン字)を習うことになります。
僕の経験上、特に大人の方に多いのが、
「普段の字をキレイに書きたいので、ペン字を習いたいです。」という方。
お気持ちは非常によく分かります。
筆って聞くとなんか難しそうだし、道具を揃えるにもお金がかかりそうだし、、
ただ、一般的な書道教室であれば、
ペン字だけでなく毛筆をやるように言われるはずです。
なぜなら、毛筆の練習をして筆の基本が身についた人、
例えばテニスで言えばラリーは続くよ、ぐらいの人であれば、
ペン字もそれなりに書けてしまいます。
しかしながら、ペン字の基本を身につけた人が、
いざ筆で書こうとしても、字の形はそれなりに書けたところで、
筆の基本を抑えたキレイな線はなかなか引けません。
さらに、もう一つ言えることとして、
大きい字を小さく書くのは簡単ですが、小さい字を大きくするのは難しいのです。
例えば、皆さんがスマホで画像を見るとき、
拡大すると段々画質が荒くなっていきますよね。
つまり、小さい字を大きくするときには、
小さいときに誤魔化せていた”アラ”が目立ってしまうのです。
ここで、一旦まとめておきましょう。
ペン字において、「線質が優れている」とは、
筆の書き方を前提とした、
線の緩急と正確な基本点画が押さえられている、
つまり、筆らしい表現が巧みであること。
緩急のポイント
緩急において大事なことを先にお伝えします。
・基本はゆったり
・時に素早く
・筆圧は一定に
基本的にはゆったりと線を引きつつも、
時折、要所要所で素早く引く部分も入れましょう。
ゆったり線を引く上で大事なことは、止まらないことです。
「止まらない」というのは、
なにも一筆書きしろとか、息を止めて一気に書けということではなくて、
1画、つまり1本の線を引く時には、途中で止まらないでね、ということです。
なぜ止まったらダメなのでしょうか。
例えば横画を引く時には、基本的に右上がりに書くのですが、
ここで途中で止まってしまうと、
そこを起点に角度が変わったり、ペンが止まっている分インク溜まりができたりと、
線が途中でブレてしまうからです。
加えて、時に素早くについて、
どこを素早く書けばいいのかですが、
これはシンプルに、ハライ・ハネです。
緩急で注意してほしい大事なポイントがあります。
それは、筆圧は常に一定で書きましょうということです。
ボールペンや筆などの筆記具は、
力を入れずともキレイな線が引けるように作られています。
特に、ボールペンは、インクが常に一定量出るので、
力を加える必要は全くありません。
ただ、素早く書く部分は、線もシャープにしたいので、
力加減ではなく、スピードの変化によって、筆で書いたような濃淡をつけましょう。
基本点画のポイント
・横画の角度
正確性については、トメハネハライをマスターしましょう。
マスターするというのは、
常に自分が思ったようにトメハネハライが
再現できるレベルまで訓練するということです。
要するに、1本の線を引くにしても、
始まりから終わりまでブレの無い線で
書けるようになりましょう、ということです。
これは、意識して手を動かして
訓練すれば誰でもできるようになります。
ここに加えて、今回は線質の話ではありますが、
見た目の印象を整えるという面では、字形にも注意を払いましょう。
特に横画の角度です。
これは右上がりにすることは基本中の基本なのですが、
ただ右上がりにすればいいのではなく、角度を揃えましょうということです。
それによって、横画と横画の間の空間が揃い、キレイに見えるわけです。
線質を身につける効果的な勉強方法
この線質に関しては、ポイントが分かっていれば、すぐに出来るかというと、
手を動かす訓練が必要です。
「もっとこうしたらいいんじゃないか」
「ここまでやったらやりすぎかもな」と、
自分の頭でしっかり考えながら書くことで、
着実に身についていくことでしょう。
結局すぐに出来ないのかと、諦めようとしたあなた。
お気持ちはわかります。
何でも時間をかけずに、最短ルートで楽に手に入れたいのが人間の性です。
ただ、人間というのは、頭で分かっていても、
それを手で再現出来るまでには、時差があります。
実際に手を動かしながら訓練をして、
初めて思い通りに線が引けるようになります。
しっかり頭と手を使って訓練を重ねていけば、
自分の字がみるみるオシャレに、そして大人っぽい素敵な字になっていくはずです。
こうなったら本当に字を書くのが楽しくて仕方なくなると思います。
(ちなみに、僕は無事に字を書くのが楽しくてしょうがない側の人間です笑)
独学でペン字を勉強される方へ
以上のことを踏まえると、
もし独学でペン字を勉強していて、
「なかなかお手本のような線が引けない」と感じるなら、
毛筆で線を引くときの基本を身につける
ことを強くオススメします。その方が、絶対に効果的ですし、上達も早いと思います。
頑張ってください、応援しています!
↓YouTubeでも詳しく解説しています!
関連情報
書家 | 榎本 剛 - Go Enomoto -
8歳から書道を継続して20年以上、
26歳で師範資格を取得
改組新第8回日展に初出品し入選
文字をキレイに格好良く書きたい人のために、
今日から使える書き方Tipsを発信しています
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